担当:中司祉岐
ユニクロや良品計画などの流通・サービス業界改革で実績を残した大久保恒夫氏の言葉は、
「現場主導の経営改革」の核心を捉えています。
彼の言う「商人魂」とは、単なる販売スキルではなく、
「顧客価値の創造と持続的な利益創出への執念を意味します。
特に人的リソースが限られる中小企業では、経営者だけが「商人」になるのではなく、
現場のメンバーが目線を経営視点まで昇華させるための仕組み作りが求められます。
そのためには、組織の全構成員が「自分事」として経営課題に向き合う意識が必要です。
現場のメンバー全員がこの意識を持てば、商品一つひとつの売れ方を観察し、改善提案をし、
自ら売上に貢献する行動をとれるようになります。
つまり、ビジネスに携わる者が持つべきは、お客様に尽くし、喜んでもらおうとする心である「商人魂」です。
経営者一人で戦うのではなく、現場全体が「商人」としての目線を持つことが、中小企業における最強の武器になるのです。
売上や利益などの数字を、ただの「結果報告」ではなく、
「現場が関与できる目標」として現場メンバーと共有しましょう。
現場でのちょっとした工夫や気づきをしっかり認めることで、「自分の考えが経営に活きている」という実感が育ちます。
現場にしか分からないリアルな声を活用すれば、商品・サービスの品質向上にも繋がります。
今日のあなたの言葉、姿勢、態度、仕事ぶりは、
本当に「お客様のため」になっていたでしょうか?
日報を書きながら、毎日の自分の振る舞いを振り返って、問いましょう。
そして、同じことを現場のメンバーにも問いてみるのです。