担当:中司祉岐
緊急度と重要度のマトリックスとは、
タスク整理のためのフレームワークです。
縦軸は緊急度を示し、横軸は重要度を示し、
右にいくほどタスクの重要度が高くなります。
右上から、すなわち緊急度も重要度も最も高いタスクから着手するのが、仕事のセオリー。
つまり、右上に位置するものが優先順位が一番で、
左下に下がっていくにつれ、優先順位が下がります。
それぞれのタスクについて、
このマトリックスのどこに位置するのかを考えてみると、
着手すべきタスクの優先順位を整理することができます。
タスクの優先順位をつけるのが苦手な人は、
日報にこのマトリックスを取り込んで、
マトリックスの分布を見ながら、優先順位をつけるようにすると良いでしょう。
一番大切なのは、「緊急かつ重要なタスク」です。
しかし、このようなタスクは、そう多くはありません。
しかも、「何をおいてもやらなければいけないこと」は、
逼迫した状態で起こるので、その重要度に気づかない人はまずいないでしょう。
大切なのは、その次です。
「緊急だけど、重要度は低いこと」や
「重要だけど、緊急ではないこと」がいくつか錯綜しているときに、
どれを優先すべきかということです。
多くの人がそこで、緊急度の高いタスクを優先してしまいます。
「あまり重要ではないが、緊急なこと」や
「重要とは言えないが、緊急なこと」まで先に行い、
「緊急ではないが、重要なこと」を後回しにしてしまいやすいのです。
これは冷静に考えるとおかしいことです。
あなたの仕事の生産性を本質的に変えていくのは、
実は「緊急ではないが、重要なタスク」です。
それをないがしろにしてはいけません。
まずはそこを優先的に取り組む必要があります。
「誰からも言われていないけれども、自分で行わなければいけないと思っていること」、
「今すぐ結果に結びつくわけではないけれど、先々のことを考えて行おうとしていること」、
「将来のプラスに繋がることは全て「緊急ではないが、重要なタスク」の中にあります。
とても忙しいはずなのに、
不思議と時間に余裕があるように見える人は、
常に大事なタスクから先に片付けでいます。
そして急ぎのタスクが重なるようであれば、上手に人に任せることを考えます。
なぜなら、自分にとって「緊急ではないけれど大事なこと」をどれだけできるか、
ということを常に考えています。
それが結果的に将来の成功に結びつくと分かっているからです。
頭の中だけで考えていると、つい「緊急」や「急ぎ」という言葉につられてしまいます。
だからこそ、このマトリックスでタスクを整理し、日報に書いて冷静に考えることが必要です。