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●2023年5月のコラム

コラム

   担当:中司祉岐

 

#1 どうすれば部下に、行動してもらえるのか?

 

私たちの仕事、コンサルティングでは常にクライアントさんとの会話を通して、

コンサルタントの見解や最善策を提案するために、話を聞いてもらう仕事です。

 

この「話を聞いてもらう」ことより、もっと難しいのが、「行動をしてもらうこと」、

これって、本当に難しいことです。

 

例えば、スタッフに今の仕事プラスαの行動してもらおうと思えば、

今は豊かな時代になって、がむしゃらに働かなくても、生きて行けます。

 

そんな中で、一生懸命働いてもらう、

忙しい中でもお願いしたことをしっかりやってもらうのは、

どんどん難しくなってきています。

 

昔だったら、

○○をやっておいて、で済んだことが、

なぜやるのかといった理由や、やったらどんな結果が出るのか、

やり方の細かい手順、他の人がやった事例、

などなど、

しっかりとした説明が必要になりました。

 

会社や部署を伸ばして行くには、スタッフさんの力が必ず必要です。

 

そこで私がやっているのが、細かい説明だけではなく、

仕事における大義とスタッフの欲を活用しています。

 

仕事における大義とは、

この仕事がどんなに世の中を良くするのか、

困っている人を助けるのかを語っています。

 

人間は、収入や実入りがなくても、困っている人を助けたいといった、

ボランティアの精神は持ち合わせています。

 

なので、この仕事が、世の中を良くできる。

と思えば、しっかりと力を出してくれます。

 

そして、

なかなか人のため、世の中のためだけでは、頑張れない時もあるので、

スタッフが、

将来どうなりたいのか、何が欲しいのか、どんな生活を送りたいのか知り、

一緒に仕事を頑張れば、

自分自身の願望を満たせることを知ってもらうのです。

 

そうすることで、仕事を頑張る動機になるのです。

この動機がなければ、頑張る理由がないので、

いくら仕事の内容を細かく説明しても、

実践してもらえないでしょう。

 

こうやって、

仕事をする動機をしっかり持ってもらって、

頑張ってもらうのですが、

もう一つスタッフの頑張りを維持させるために必要なのが、仕事に対する自信です。

 

今、自分がやっている仕事へ自信がないと、

手探り状態で仕事をしていることになります。

このような状況では常に、

「本当にこれでいいのか、間違っていないのか」

という不安要素が伴うため、最高の仕事をすることができないでしょう。

 

そのため、スタッフに自信を持って働いてもらうために、

最初に「この仕事ができる理由」をしっかり伝え、その気になってもらいます。

 

これをしておかないと、

本人ができるイメージが持てずに、失敗を恐れて行動できなくなるのです。

 

つまり、人に動いてもらうには、仕事に対する細かい説明と、大義・動機・自信。

これが必要です。

 

これをするには、時間がかかりますが、

一緒に頑張れる仲間になってもらえれば、

かけた時間以上の成果はあるでしょう。

 

#2 家族経営ならではの辛さとコミュニケーションの大切さ

 

実は、私のクライアントの9割の会社には、

必ず社内のスタッフには血縁者がいらっしゃいます。

 

つまり、家族を中心に身内で経営をされているファミリービジネス、

一般的な家族経営企業です。

 

しかし、日報ステーションには、私の家族は一人も働いていないので、

家族経営企業のクライアントのコンサルティングを行うといつも、

家族経営ならではの経営課題や悩みがあることを痛感します。

 

家族経営企業の経営者の悩みで一番よく聞くのが、

「何度も言ってるんだけど、行動してもらえない・・・・」こと。

 

この悩みは本当に、よく聞きます。

上司からの命令や指示を行わないなんてことは、

一般の会社ではありえないのですが、

身内である従業員にお願いしても、なかなか行動してもらえなかったりするのです。

 

忙しくて行動しないのでしたらまだいいのですが、納得していないからやっていない、

もしくは、苦手だからやっていない。

というのも多いです。

上司が身内や家族なので、甘えも出てしまうんでしょうね。

 

逆に、「社長がしっかり伝えてなくて、行動してもらえてなかった」ということも多いです。

一般的な企業では、

「誰が何をするのか」つまり職務や会社での役割が明確にが決まっているので、

そういった事は起きないのですが、

家族経営だとしっかりをした役割を決めずに仕事をしている会社が多く、

あうんの呼吸で回っている時はいいのですが、回らなくなると大変です。

 

相手に自分が思ったようにに行動してもらえず、

感情的になってしまい、

批判が始まって喧嘩になるケースもあります。

これも、家族だからついつい感情的になってしまうのでしょうね。

 

こんな状況で売上を伸ばそうと考えた場合、

まず、何が必要となるのか…。

それは、役割とルールです。

これはあくまでも、会社という場所での規則を徹底するのです。

 

会社では誰がどんな役をやって何をするのか、

これをしっかり決めて、このルールから逸脱せずにやる。

 

つまり家族や身内である従業員全員が、

会社では与えられた役を演じ切るのです。

 

一見、「企業ごっこ」のように見えますが、それでいいのです。

でないと、思いつきでやりたい事ばかりやって、収拾がつかなくなります。

これは親しい友人と仕事をする場合も一緒でしょう。

 

仕事ではきちんと役割とルールを決めて、

お互いしっかりと守って適度な距離を保つこと。

 

そして、常に身内である従業員やスタッフとの密なコミュニケーションをとることも大切。

これは、 家族経営企業のみにではなく、一般的な企業でも言えることです。

 

ただ、上にも述べたように、

家族や身内であれば、

「ここまで言わなくても、分かってもらえるだろう」

という考えが無意識のうちに発生してしまうことがあるので、

特に意識したコミュニケーションをとることが必要でしょう。

 

#3 ひとつのやり方にこだわらない、打ち手の数で勝負!

 

私が仕事をする上で常に意識していること、

 

「上手く行っている同業他社が、何をしているか」。

 

「上手く行っている異業種の会社が、何をしているか」

 

そして、

「それを自社でやるとどうなるのか、どのくらい費用がかかるのか、どのくらい成果が出るか」

 

そのために、実際に業者に会ってみたり、

見積もりをとってみたり、

手法を理解したりするのは、

どうしても、細かい部分をしっかりやろうと思うと、

時間がかかってしまうため忙しいとなかなか手が回らないのですが、

できるだけフットワークを軽くして、

ざっくりとでもいいので、

同業他社の成功要因やヒントをインプットするようにしています。

 

 

というのも、言うまでもなく経営者であるみなさんも痛感されていると思いますが、

ビジネスでは、上手く行ったこと以上に、上手く行かないことの方が多いのです。

 

なので、

私は求人にしても、集客にしても、指導方法にしても、

一つのやり方にこだわらないようにしています。

 

そのために、常に他者や異業種の状況を把握し、

自社のシミュレーションすることを意識しているのです。

 

また、このシミュレーションを通して、

私は常に同時に3つ、4つ考えて、

同時にやってみて、上手く行くものをより強化する。

そんなやり方をしています。

 

そうすることで、どれかが上手く行っているから、成果に繋がっている。

そんな状況を作り出しているのです。

 

そうやって、打ち手の数を増やすことができるのです。

 

打ち手の数を増やすことで、

思いもしなかった経営課題に直面した際の対策をすぐに立てることができるでしょう。

一つのやり方だけでは通用しなくても、

複数の打ち手を準備しておくことで、

想定外の場合にも対応することができるのです。

 

そのためには、

同業他社の成功している手法だけではなく、

新しい手法、新しい媒体を知ったら、とりあえず試してみる。

これは絶対におススメです。

 

 

#4 経営者には、常に「痛い気づき」を与えてくれる人が必要。

 

先日、世界で活躍する優秀なコンサルタントにお会いしに行った時の話です。

 

この優秀なコンサルタントは、コンサルタント事務所をゼロから立ち上げて、

たった数年で120人強のコンサルタント事務所にされた方で、どんな方か、

ぜひ話しを聞いてみたいと思い、

知り合いを通じて、アポイントをお願いしたのですが、

多忙な方でなかなか時間を取ってもらえず、懲りずに何度もアプローチ。

 

先日、ようやく時間を取って頂けました。

実際にお会いしてみると、

 

「物事の本質を捉えて、ハッキリと言われる方」というのが最初の印象でした。

 

その後、

私のビジネスについて、

何個か質問をされて言われたのが、

「このサービスは本当にいいサービスだと思う。もっと、広がっていいんじゃないかと思う」

 

世界で活躍する優秀なコンサルタントにここまで言われると嬉しいですね。

 

ですが、その後に言われたのが、

「でも、10年かけてなんで50人ぐらいしかいないの?もっと広がっていてもいいサービスだよ」、

「こんなにいいサービスなら、1000人の日報コンサルタントいや、もっといてもいいんじゃないの」

 

頭をガーンと殴られたような衝撃です。

 

 

その通り、私もこのサービスがもっと広がってもいい。

もっと広がるべきだと思って日々努力しています。

 

しかし、この成長のスピード感を指摘されたのは初めてでした。

 

そしてさらに、 続けざまに、

「何がボトルネックだと思う?」

「なぜ、まだこのサービスが世の中に広がっていないのだと思う」

という質問責めで、

たくさん痛いところを突かれました。

 

とっさに、「ご指摘いただいたことは、分かっていますけど、○○が…」

なんて言い訳も出そうになりました。

 

ですが、まさにその通りなので、

今ここで言い訳してもカッコ悪いだけと思い、

言い訳したくなる感情を押し殺しました。

そして、創業してからの10年を話して、

ボトルネックが何だったのかを探っていきました。

 

帰宅中の車の中で私はすぐに、

今あるボトルネックをどんどん解除して躍進して行こうと自分に誓いました。

でないと、

もっともっと頑張ろうなんて思えません。

ちょっと成果が出ると、

すぐに歩みは遅くなります。

自分で自分を褒めてこれでいいかな。

とか思ってしまいます。

 

頭をガツーンって殴られるような衝撃がないと、

人は、本気で変わろうと思えません。

会社が常に成長していくために、

経営者には、常に「痛い気づき」を与えてくれる人が必要です。

あなたには、あなたを本気で変えるためのアドバイスをくれるような人はいますか?

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