担当:中司祉岐
経営者である私たちには常に成功体験が必要です。
なぜなら人は、成功体験を積むことで自信に繋がり、
自信があるから、新しいことに挑戦ができるし、挑戦したいアイディアもどんどん出てきます。
また、成功体験があるので、願望もさらに湧いてきます。
このように、成功した成果の好循環は、成功体験から始まりますが、
これまで私が出会った成功したほとんどの方が言われるのが、
「極端な能力は持っていませんし、
これまで真剣にやってきたこともないので、
大した成果を上げたことはありません。
なので、自信に繋がるような成功体験なんてないです。」
このような言葉を聞くたびに、もったいない・・・と感じます。
完全に自分の可能性を潰しています。
このような方にこそ、日報を書いてもらいたいのです。
その理由は、日報を書くことで些細な自分の変化や、
ちょっとした成果に気付くことができるからです。
日報を書きながら新たな挑戦を何個かすると、
一つは当たって、ちょっとした成果が出ます。
この小さな成果を見て、
「私はできる。もっとやれば、この成果も大きくなるはずだ」
と思い込んでもらいたいのです。
もちろんですが、日報を書いていないと、
この小さな成果や、少しの成長、微差に気付けないのです。
さらに、自分でも成果が出せると思ったら、どんどん挑戦してもらいたいのです。
その結果、何ヶ月も書いた日報を振り返ると、
何個も小さな成果や、少しずつの成長が浮かび上がり、
日報を書き始めた時の自分と今の自分の差に気付くことができます。
実は成功体験とは、全国で一位の売上になった、
などのとんでもない成果だけではなく、
振り返った時に成長ができていれば、成功体験に繋がるのです。
しかし、この自分の成長になかなか気付けないのです。
半年前、一年前の自分がどうだったか、
どのような成果を出していたのか、
どのような仕事の仕方をしていたのか
など、覚えていないのです。
だから日報が必要なのです。
日報を半年間しっかり書いて、振り返ってみるとたくさんの成長があると思います。
ぜひ、日報に挑戦の記録を書き綴って、自分の成長を実感して、
今年はさらに高い目標を目指してください。
我が家ではたまに、夫婦喧嘩をしてしまうのですが、
そのことを日報に書いてみたのです。
そうすると分かったのが、
「以前も同じきっかけで喧嘩をしていた」ということです。
私が疲れている時に、ついつい感情的になってしまって、
いつもだったら聞き流せることが聞き流せなくなってしまって、
言い合いになって喧嘩に発展する。
このパターンが多いなと気がつきました。
なので、私も仕事で疲れている時や、心に余裕がない時は、
「家に帰る車の中で一度、リセットして帰ろう。」と決めたのです。
これも、日報に書いたから気付けたのです。
日報に現状を書き出すと、冷静になって、原因を考えられます。
そして、原因に気づけたら改善策を考えます。
実は、私は上手くいかなかったことは、仕事以外でも日報に書いています。
この「日報に書く」という習慣がなかった頃は、
上手くいかなかったことがあっても、
落ち込みはするものの、改善策を考えるどころか、
原因も明確にしていなかったので、同じことが繰り返されていました。
そうです。
同じことを繰り返さないために
書くのが日報なのです。
過去、私が日報に書いたのは、
自分都合で考えない、動かない
感情的にならない
どんなに忙しくても話す時間、一緒の時間を持つ
月二回は休日を家族の時間にする
年に二回は旅行に行く
最低限の内容なのですが、出来ていなかったのです。
恥ずかしい限りです。
まだまだ、守れない時がありますが、意識はしっかりしているので、
以前よりは夫婦喧嘩が減りました。
上手くいかなかったときに、
「今回も上手くいかなかったな」で終わらせるのではなく、
日報に何があったのか書き出して、
原因を考え、改善策を考えれば、同じ失敗が減ります。
仕事の改善だけではなく、
プライベートで上手くいかなかったことの改善も日報で行えば人生はより上手くいくでしょう。
苦手なことで、
「これを行えば成果が出る」、
「これを行えば人は成果を出している」
というものがあれば、間違いなく果敢に挑戦すべきです。
今、目の前にある苦手な仕事は、乗り越えると、自分の人生が開けるきっかけや、
パラダイムシフトを起こすきっかけになります。
私のクライアントには、
パソコンが苦手な方、
営業が苦手な方、
販促が苦手な方、
指導が苦手な方、
数字が苦手な方、
ライティングが苦手な方、
人前で話すのが苦手な方
など様々で、人それぞれ苦手なことが違いました。
ですが、皆さんこれを乗り越えた時に、次のステージに進まれました。
「苦手なものでも、とにかく実践してみて、できるようになれば楽しくなる」
これです。
上手くできるまでは本当に苦痛ですが、
この苦痛な作業を何度も繰り返して、
できるようになった瞬間、一気に感じ方が変わります。
楽しくて、もっと実践したくなりますし、
克服したことで自信にもなり、さらに成果にも繋がるのです。
まさに良い事だらけです。
年末のコンサルティング面談のほとんどは、2024年の年間計画の作成でした。
詳細は決まっていなくても、ザックリとは完成しているクライアントがほとんど。
ですが、ほとんどのクライアントがこれまで、
年間計画を作ったことがなく、何を書いたら良いのか、分かりませんでした。
そこで、来年は、
売上アップのためにどのような販促・営業をするのかリストアップ。
利益を出すために、体制作りをどうするのかリストアップ。
スタッフを増やすためにすることをリストアップ。
新サービス・新商品を開発するためにやることをリストアップ。
などを一緒にやって、リストップしたものを全部並べてみて、
優先順位を付けて年間スケジュールに書き入れます。
この時に、
「このタスクにどのくらいの時間がかかるがか分からないので、
スケジュールに落としこむことができません」
と言われることが多いですが、
私もザックリとしか分からず。
私の回答は、
「とりあえず、勘でも良いので書いてみて、実践した時に、
どのくらい時間がかかったのか、日報に書いておいてください」
とお伝えしています。
そうすることで、次回からどのくらいの時間がかかるか分かり、
予測ができるようになります。また、時間短縮もここからです。
例えば、マラソンを走ったことがないのに、
「私のタイムがどのくらいか分かりますか」と聞かれても分かりません。
なのでまず、走ってもらいどのくらいの時間がかかるのか、
どの区間でどのくらいの時間がかかったのかを見てから、
当面の目標タイムを作り、最終的な目標タイムを考え、
どのようなトレーニングを実践するかを考えます。
なので、一度実践してみて結果を見てみないと、
傾向も分からなければ、対策も立てられないのです。
計画を立てようとしても、
最初はモヤッとしたものになることが多いのは仕方のない事実なのです。
だから、とりあえずの年間計画を作り、
実践して、日報に実践結果を書いていきましょう。
そして、計画と結果をしっかり書き残すことによって、
実践にどのくらいの時間がかかったのか、
成果はどうだったのかが把握でき、
来年、より精度の高い計画を立てることができるのです。
年間計画は、最初は上手く作れなくても、年数を重ねて上手に作れるようになるのです。
また、イベント計画や販促計画を作る時によくあるのが、
去年実践したことを覚えていないこと。
結果、計画が作れない。
そうなるので、去年、何月何日にイベントをスタートして、
どのような結果だったのか、記録がないと思い出せないのです。
また、どのような準備をいつしたのか、
どのようなトラブルがあったのか、
これも脳の片隅に記憶が残っていたらラッキーです。
年間計画を作って、結果を日報にしっかりと書いておくのは、
来年、再来年のためでもあるのです。
たまに、事務所を移転するときなどに日報を捨てられる方がいらっしゃいますが、
本当にもったいないです。
もちろん、スキャンした後の原本でしたら良いですが、
スキャンをせずに捨ててしまうと、過去を思い出すことはなくなり、
去年より今年、今年より来年、といった未来の行動のブラッシュアップができなくなります。
だからこそ、年間・月間計画と日報を書き続けて、
しっかりストックしておいてもらいたいのです。
まだ来年の年間計画を作っていない、日報を書いていない、
という方は、ぜひ、日報ファイルを購入して、2024年、飛躍のキッカケを作ってください。
これまで何人ものビジネスパーソンの日報を見ていて感じるのは、
一生懸命、毎日仕事をしているのに、成果が出ない人の日報には、
いくつかの共通点があるということです。
成果が出ない人の日報の一つ目の共通点は、
何より、「反省の量」が少ないのです。
明らかに、上手くいっていないのですが、そこに反省がないのでしょう。
反省もないので改善策も出ません。
そこでまずは、自分の結果に対してシビアになり、
上手くいっていないことをしっかりと認識して、書き出すことが大切です。
その時に大切なマインドは、
「どんな失敗でも克服できれば自分が成長できる」という姿勢を持つこと。
そのために、もっと、もっと成長するために、
上手くいかなかったことを全て書き出すことが必要です。
今の自分をできる自分と思わずに
「自分はまだまだ分かっていない新人なんだ」
ぐらいに思った方が良いのです。
なぜなら、自分ができる人間だと思い込んでしまうと、
上手くいかない時に、外部環境のせいにしてしまいがちになるからです。
成果を上げるには、やり方を変えるか、やる量を変えるしかありません。
成果が出ない人の日報の二つ目の共通点は、
成果に繋がらないことをしている時間、つまり必要ない無駄な時間が多いことです。
どんなに頑張っても、時間をかけても、
成果に繋がらないことをしていては、成果が出ません。
そこで、クライアントにやってもらっているのが、
日報に行動予定、行動結果を書くときの色分けです。
成果を出すための実際の行動(利益の時間)が赤。
成果を出す準備(投資の時間)が青、
移動やその他(消費の時間)が緑、
休憩やプライベートが黒。
そして一ヶ月終わった時に、色ごとに時間を集計して時間配分を確認してもらっています。
もちろんですが、赤の時間を一番多く、
次に青の時間を多くしたいのですが、
実際に集計してみるとそうなっていない方も多いので、
毎月、時間配分の集計をして、
推移を見ながら改善策を考えていきます。
この作業時間自体をもったいなく思われる方も多いですが、
成果が出ない人は、やり方が間違っているか、
やる量が少ないかのどちらかなので、
分析をせずにやみくもに改善策を考え実践すると、
成果が出るまで遠回りになっている場合も多いのです。
成果が出ない人の日報の三つ目の共通点は、
具体的な改善策が書かれていないということです。
反省は書いてあるのですが、「次回からどうするのか」
これが書かれていないのです。
せっかく失敗に気が付けたので、
改善策を見つけたいところですが、
「明日から頑張ろう」であったり、
「より意識しよう」といった気合や、
抽象的なことを書いていたのでは、成果は何も変わりません。
必要なのは、明日からどう行動するか、何を変えるかなのです。
なので、なぜそうなったのかを書き出して、
その出た答えに、もう一度、なぜそうなったのかという原因を書き出して、
出てきた答えに、またなぜを考えて書き出して、これを繰り返す。
そうすることで、ようやく根本的な原因が分かり、
具体的な改善策に気づけるのです。
上手くいかなかったことに対して、ここまで深く考えてもらいたいのです。
もし、ここまで深く考えても、
具体策が出ない時は、改善策を教えてくれそうな人、
成果を出している人に聞いてみることです。
聞ける人がいない人は、インターネットで検索してみたり、
ビジネス書を読んでみたりするのもオススメです。
2024年、成果を出すために、
まずは、日報に上手くいかなかったことをしっかり書き出し、
理由、原因を書き出して、具体的改善策を探すことと、
行動の色分けをして、一ヶ月経ったときに色ごとに集計をして、
時間配分を見直すことをやってみてください。
上手くいかないことをそのままにしないことが大切です。